仮放免許可申請の手続き

仮放免許可申請(Provisional Release)

仮放免とは、出入国管理及び難民認定法(入管法)には、退去強制の手続を進めるにあたり、オーバーステイなどの退去強制事由にあたる疑いがある外国人を入国管理局に収容することができることが定められています。(法39条)

実務上は、この規定に基づき、容疑のある外国人に対しては収容手続が行われることになっています。

ただし、例外的に仮放免が認められる場合があり(法54条)、これが認められると、収容した外国人の身柄の拘束を解いた状態で退去強制の手続が進められることになります。
仮放免の効果は、退去強制の手続を受ける外国人の身柄拘束が解かれるというだけであって、これにより外国人の在留資格が認められる訳ではありませんが、身体拘束の長期化を防ぐという意味を持つため、退去強制の手続を受ける外国人にとって非常に重要な意義を持つものであります。

仮放免許可を出すために

仮放免が許可されるためには、保証金(300万円を越えない)を納付するほか、住居及び行動範囲の制限など必要な条件が付されます。
この保証金は、在留特別許可が認められた場合、または入国管理局が本人の出国を確認した後に返還されます。

仮放免許可については、住居の指定、行動の制限が規定されるのが通常です。
仮放免の条件として1ヶ月或いは2ヶ月に1度入管へ出頭を義務付けられます。この出頭は取り調べのために行うのではなく、出頭を条件として入管はそれを遵守しているかを確認していると解されます。

仮放免許可は、身柄解放だけではなく、入管が認めた地位といえ、仮放免の条件はあるものの、行動は合法化されているといえます。

仮放免許可申請に該当するケース

仮放免許可の要件

・収容令書による仮放免(入国管理局により身柄を収容された場合)

・出頭申告による仮放免(在留特別許可等を願い出て出頭申告した場合)

・退去強制令書による仮放免許可(退去強制令書が発付されてからの仮放免許可)

オーバーステイ(不法滞在)容疑で収容された場合、原則として60日以内に退去強制などの処分が確定します。

ただし、退去強制令書による仮放免許可のように、退去強制令書が発付された場合でも、一定の条件を満たし、かつ特別な事情があると判断されれば、例外的に一時的な仮放免が許可される場合があります。

実際、仮放免許可の流れと在留特別許可(退去強制手続きの流れ)は全く独立した別建ての手続きですが、在留特別許可の可能性が高まれば、仮放免許可されるというケースを多々見てきたこともあり、仮放免許可申請をすることを強くお勧めします。

ただ、仮放免申請は申請のタイミングや申請の理由等、重要なポイントがいくつかあり、それを誤ると許可されるべき事案で不許可になったりすることがあります。

【仮放免を請求できる人】

  • 代理人
  • 被収容者本人
  • 保佐人
  • 配偶者
  • 直系の親族
  • 兄弟姉妹

仮放免許可許否に係る考慮事項

仮放免許可に係る考慮事項

仮放免の許否は、仮放免請求等に基づき、個別の事案ごとに諸般の事情を総合的に勘案して判断されるものであり、許否に係る基準はないが、その許否判断に当たって考慮する事項は、出入国管理及び難民認定法第54条第2項及び仮放免取扱要領第9条において次のとおり定められています。

【被収容者の容疑事実又は退去強制事由】

  • 仮放免請求の理由及びその証拠
  • 被収容者の性格、年齢、資産、素行、健康状態
  • 被収容者の家族状況
  • 被収容者の収容期間
  • 身元保証人となるべき者の年齢、職業、収入、資産、素行、被収容者との関係及び引受け熱意
  • 逃亡し、又は仮放免に付す条件に違反するおそれの有無
  • 日本国の利益又は公安に及ぼす影響
  • 人身取引等の被害の有無
  • その他特別の事情

仮放免の取消

仮放免許可の取り消しについて

仮放免許可を受けた外国人が、以下の取消事由に該当した場合、入国者収容所長又は主任審査官は、仮放免を取り消すことができると定められています。

  1. 逃亡したとき
  2. 逃亡すると疑うに足りる相当の理由があるとき
  3. 正当な理由がないのに呼出しに応じないとき
  4. 仮放免に付された条件に違反したとき